助ネコの生い立ち(オムニバス)
助ネコはどのように生まれたのでしょうか?そのキッカケや、エピソード、現在に至るまでのできごとをストーリー形式でご紹介します。
プロローグ
アクアリーフを創業する前、私は商社に勤める普通のサラリーマンでした。あることがきっかけで経理部から「情報システム部」に異動し、社内システムの開発や、社員数百人分のパソコンの整備、ネットワーク管理、社員からの問い合わせ対応をしていました。いわゆる「情シス」と呼ばれる部門でした。
それで、ごく自然に、創業後もお客様からパソコンやシステムのことを聞かれると、わかる範囲で教えてあげました。そして、ふと思ったのです。「お客様の多くは中小企業で、社内にシステムに詳しい専任者はいない。だとしたら、自分が「情シス」役をしてあげたらいいのか?しかし自分一人では限度がある…。そうか、それなら難しいことを知らなくても誰でも使いこなせて、問題が解決できる便利なシステムを作ってあげたらどうだろうか?それが間接的に「皆様の情シス」になれるかもしれない!」と。
そんな思いを抱き、多くの出来事と出会いを経て、2007年に「助ネコ」を世に送り、やっと「皆様の情シス」としての一歩を踏み出せました。あれから時が流れ、沢山のお客様、お取引先様、応援してくださる皆様のおかげで、助ネコはここまで参りました。
これからも初心を忘れず、皆様と同じ立ち位置に立つことを大切にして、皆様と一緒に成長させていただきたいと願っております。
アクアリーフ 長谷川智史
助ネコ誕生物語①「終わりは、始まり」
大口のクライアントから、「もう自社でシステム部を持つ」と言われ、頭の中に戦慄が走った。売上の90パーセント超を占めていた会社だ。「いっそ、うちの子会社になりませんか?」せっかくの申し出だったが丁重に辞退した。仕事は無くなるけど。むしろ、やりたかったことがやれる。「これをチャンスと思おう!」翌日、出費を抑える為、不動産会社に新事務所移転をキャンセルに行った、菓子折りを持って。
「あっ、明日は採用面接!」知人の紹介だったが、急に事情が変わったと断ろう。しかし翌日、緊張と期待で座る若者を前に、「雇えないけど、ただでプログラミングを教えてあげる。」と約束した。それから若者は、毎週仕事が無い土曜日に来て、来るたびに成長した。「そろそろ、バイト代を出してあげよう。」セミナーで出会った中小企業診断士の指導で事業計画を作って、金融機関から融資を受けた。「このお金を、大事に使わないと…。」一人いた社員には「今年は賞与を出せないから」とポケットマネーを包んだ。その横顔に何かしてあげたいと、社員の誕生日のお祝いにケーキを買ってきて一緒に食べた。
面接から7ヶ月、若者を正社員にした。壁一列に3つ机を並べ、真ん中に若者を座らせた。「この3人で、助ネコ受注管理システムを作る!」「大丈夫。俺達が作るものは、きっと世の中に必要とされる!」「だって俺たち以上に使う人を思って作る技術者はいないよ。」
日々の助ネコチーム①「お誕生日ケーキの日」
それは賞与が無かった時代からずっと続く、ささやかでも大切なイベント。できるだけ沢山の種類の色とりどりのケーキを用意します。月に一度のお誕生日タイム、皆にあれこれ選ぶ楽しみを味わってもらいます。
ホスト役:「みなさん、お仕事中すみませ~ん。今月のお誕生日ケーキをご用意しました。今月がお誕生日の方は〇〇さんと□□さんです!」
全員:「おめでとうございま―す」「おめでと~」パチパチパチ…(拍手)
お誕生月の人:(照れ笑いして)ペコペコ。(頬を触ったり、頭をかいたり)
ホスト役:「それでは、あちらのコーナーにご用意しましたので、お誕生日の方からお好きなケーキをお選びくださーい!」
お誕生月の人:いそいそ(移動)「うわーっ♪ どれにしよ~」「これ!いい?」
ホスト役:「はい、それではお待たせしました。次に、女性の皆さんどうぞ~」
女性社員達:ワイワイ(ケーキを取り囲んで、しばし盛り上がる…)
店舗様は日々お客様に対峙し、おもてなししている。その心がわからないと、助ネコサービスなんて作れない。そんなわけでホスト役に抜擢されるのは、主に技術系男子。新しく担当になった人は、先輩からおもてなしの心を伝授されます。「定番の苺ショートは必須です。それと、〇〇さんはいつもチーズケーキ、だから二個以上は買わないと。社長はフルーツのさっぱり系。季節限定品は女性の皆さんが喜ぶので、ぜひ…」ホスト役として、おもてなしを経験するうち、だんだんニコニコ顔がデフォルトになっていきます。
助ネコです①「行ったり、来たり」
僕達3匹は毎朝、皆さんから「おいでよ」とクリックされると、インターネットで日本中のパソコンに降りていきます。でも、僕らが住んでいるのはデータセンターというビルの中。四角い箱型のお部屋がいくつもあって、そこに色んな大事なモノをしまっています。それで皆さんから「あれ、持ってきて」とか「これ、保存して」とボタンを押されると、言われたデータを抱えて、パソコンと箱部屋を行ったり来たりします。もちろん、スケートボードで(笑)。箱のお部屋はサーバといって、いっぱいあります。僕らがお部屋を間違わないように運用チームの人達が、前もって道を用意してくれています。あと、悪い人が勝手に入ってこない防犯とか、念のためデータのコピーとか。
サーバは一年中、休まず働いているけど、キカイだからいつかは壊れます。なので運用チームのお兄さんお姉さんは、いつも会社の画面から見守っています。夜はデータセンターの人が見てくれていて、元気がないサーバがあると教えてくれます。それで、運用チームの人達は夜中に連絡を取り合って、悪いところをなおしてくれます。そして朝になると僕らはきれいになった道を通って、いつものように皆さんのもとへ向かいます。
セールの時は、僕らの運ぶ荷物も多くて重くて、何度も行ったり来たりです。でも後でサポートのお姉さんから「〇〇店さんがね、『助ネコ入れててホントに良かった。今までとは大違い!』って言ってたよ!」って教えてもらうと、「でしょ~?」って感じで疲れが吹っ飛んで「よかった♪ 明日も頑張ろー!」って思うんです(笑)。
助ネコ誕生物語②「もち処 木乃幡さんのこと」
私たちが最初に出会ったネットショップさんは、福島の木乃幡さんです。オリジナルカートを作ってほしいと電話をいただき、その後楽天に進出され急激に注文が増加していきました。助ネコ受注管理の土台となるそのシステムは、正月用の受注残が三週間溜まった年末の混乱の中、納品されました。
五日で全てを解消させたシステムに、木幡さんは、「アクアリーフさん、これを商品化したら!」と言ってくれました。「全国のうちみたいなお店、みんな喜ぶと思いますよ!」後になって、この時の制作費は木幡さんのポケットマネーで支払われたことを知りました。当時木幡さんは、ネット事業を軌道に乗せようと孤軍奮闘していました。しかし行き詰まり、システム会社を探して何社か電話し、最終的にアクアリーフにした理由は「安かった!」それと「親切でほっとした。」「他の会社は桁が二桁違うし、言っている言葉自体よく分からなかった。」
その後、順調だった木幡さんでしたが、東日本大震災で被災し、原発20キロ圏内の為、工場も自宅も全て失ってしまいました。大変なご苦労の末、なんとか宮城県で再出発に漕ぎつけたものの、やはり苦しい。「ネット販売を再開できたら…。でもスタッフがいない。」そのとき、いつも物静かな奥様が言ったのです。「私たちには、助ネコがあるじゃない! 私がやるわ、助ネコで!」「そうか、自分達には助ネコがあるんだ!」それで勇気が湧いてきた…。
・・・木幡さんからこの話を聞いたとき、私たちはジーンとして胸がいっぱいになりました。
「そうか今、助ネコ自身が、木幡さんに恩返しをしてるんだ…。」
日々の助ネコチーム②「真夜中の物語」
子供のころに読んだ絵本の中に、動物や小人が真夜中にこっそり活躍し、朝になると何もなかったように消えている、という話がありました。深夜のサーバのメンテナンスはそれに似ています。例えどんなにドラマチックな出来事があったとしても、そのことは誰も知りません。そしてなんでもない、いつもの朝が来ます。それが私たちの責任(しごと)です。
数日前から膨大な量のチェックリストを作ります。深夜に始めて確実に朝までに終わらないといけませんから、入念に実験をします。万が一の為にデータセンターで待機する係と事務所で遠隔操作する部隊とで最終打ち合わせをし、メンテナンス当日は夕方前にそれぞれ家へ帰り、食事と仮眠を取ります。真夜中、メンバーが揃い、いざ本番。突発的な問題で青くなったり心臓がバクバクしても、焦ったり、パニックになっては×。落ち着いて一つ一つ問題を解決していきます。夜明け前、おとぎ話なら全員退場だけど、現実の世界ではまだ半分。コーヒーを飲みながら、店舗さんのログインを待ちます。
7時過ぎ、もう助ネコは全国各地で動き始めています。店舗さんが使ってもエラーが出ないか見守るうち、9時にはみんなも出勤してきます。「夕べはお疲れ様でした~」「いえいえ~」 10時過ぎ、サポート側の電話で「えっ? そうなんですか!?」と大きめの声。一瞬、何か問題が発生?と耳をそばだて身構えます。「アハハ、なるほど~。」と明るい笑い声。「よかった、違う話らしい。。。(ホッ)」12時。よし、無事午前中何もなかった。やり遂げた。さて、そろそろ帰ろうかな。ゆったりランチして、ご褒美にシュークリームでも買って…(♪)
助ネコ誕生物語③「AQUAさんとの出会い」
助ネコ受注管理を作っていたある日、一本の電話が鳴った。受託開発の依頼だった。『今は自分たちの商品を作ることに集中したい。』受託は全て断っていた。しかし、依頼されたのは在庫連動システム。そうしたニーズがあるのは知っていた。「でしたら、僕たちをモデル店舗に開発しては?」と電話の主。会ってみると、その若くてハンサムな青年は、オーラに溢れていた。
その日聞いたのは、ネット販売ならではの在庫の苦労話。毎朝全モールを手動で慎重に調整しても、なぜかミスが出る。テレビの深夜番組で紹介されると、翌朝は大量の売り越し。それからは夜中も寝ないで見張った。正月も(スタッフは休みでも)、自分は在庫調整。『これは切実だ…、売れれば売れるほど、苦しくなってきている…』「世の中にある在庫一括システムは、どれも使う側の立場になりきれていないと思う。導入費用もかなり高額。同じ商売をする人間として、その料金設定にも納得できなかったんですよ。」
『分かる、この人の言いたいこと。なんか通じるものがある。』
楽にしてあげたいな、彼らを。それから、同じような全国の店舗さんを。『しかし…』受注管理をリリースしてから在庫管理を作る計画だった。東海道線に揺られながら、受注管理の進捗と手持ちの資金をあれこれ考える。『…いや、いけそうだ!』事務所に戻り、今聞いてきた話をした。「受注と同時進行で、在庫管理も作らないか?」二人は頷き、完成するまで土曜日も出勤する!と言ってくれた。
日々の助ネコチーム③「助ネコミーティング」
助ネコミーティングは、週1~2回、朝の時間に行います。店舗様の声をテーブルに乗せ、サポートと技術者が議論する情報交換の場です。この会が活気あふれる今の形になるまでには、いろいろな試行錯誤がありました。最初のうちは、開発からはリアクションが返ってこずシーン。(悪気はないんですが、技術者は常に慎重で、よってリアクションも慎重)これではいけない、「作り手自身がお客様の声を聴いていた創業時のスピリットを取り戻そう!」という強いスローガンが掲げられました。
まずは、「人の発言に反応しよう!」おとなしい人たちは中央に座り、端々から元気な人達が発言すると、部屋全体を大きな声が行き来します。会議だけでなく、技術者がサポートの仕事を数ヶ月かけて覚えて実践する「サポート研修」。仕事のデスクも職種をごちゃ交ぜにしたチーム制など、作り手にサポートの声がタイムリーに聞こえる環境を作りました。こうした、あれやこれやの取り組みの末、だんだんと誰もがいつでも、気軽に発言できる空気感になっていったのです。
おかげさまで、今ではサポート担当が聞いてきた話に、それぞれが思いを巡らせどんな機能をどう作るかを、その場であれこれ意見交換します。盛り上がって、予定時間を過ぎても技術者間で白熱することも。そうして出来た新機能は、また助ネコミーティングでお披露目されて、みんなが自由にツッコミ、さらに工夫が施され、皆様が使う正式リリースへと向かっていくのです。
助ネコです③「気になる気になる」
小鳥君が言うには、「森のくまさん風のお兄さん」がいます。いつもおっとりのんびり、どこかスローモーション。なのになぜか、仕事は早いんだって。いつもみんなに「すっごーい、もう出来たんですか?パチパチ…(拍手)」と言われています。この間、そのお兄さんが、「あの~、私が作って、この間リリースしたあの機能なんですけど。。」と、サポートのお姉さんに話しかけていました。「はいはい、〇〇機能ですよね?」「ええ、…あれなんですが、今日見てみたら、まだ20社さんしか使ってないみたいなんですけど。。。」ちょっと、言いにくそうなお兄さん。(モジモジ)
「はっ!(そうか、あんなに『これが出来たら、店舗さん達、みんな喜びますよ!』と、ミーティングで力説したのに、20社でがっかりしてるんだ!)わっかりました!じゃあ、今日メルマガ、打ちますよ!ばっちり、書いておきますから!」「…はい、…お願いしますっ…。」(ペコリ)
翌日、お兄さんはまたサポートのお姉さんのところに向かいました。
「あの~」「はっはい、なんでしょう?」「えっと、例の機能なんですが、、」
「あっ、メルマガ。打ちましたよ昨日!」「ええ、それでユーザー数確認したんですが…、2.5倍に、なってたんですっ!」「えっー、そうなんですかー? ってことは五十社超えたんですね。すごーい、よかったですね!」「…はい(ニコッ)、それで、まあ…(深呼吸)、ありがとうございましたっ!」(ペコリ)そして、のんびりゆっくり、席に帰っていくお兄さんなのでした。
「ピ~ヨッ♪(よかったね!)」
助ネコ誕生物語④「SOMEDAY」
助ネコ受注管理が世に出る一年半前。助ネコシリーズの第一弾として、「助ネコ送り状データコンバーター」をひっそり世に出しました。楽天のデータをB2へ変換するだけの、いたってシンプルなツール。でも店舗様からご要望をいただくと、その小さな世界に目いっぱい工夫を重ねていきました。
システム名を『助ネコ』にしたのは、システムを導入する心理的敷居をできるだけ低くしたいと思ったからです。なので色は暖色系。それからキャラクターは動物で。議論の末、猫の手も借りたい店舗さんをお助けするから『助ネコ』と、満場一致で決まりました。
しかしだんだん「コンバーターでは、もう不十分」という声が届きます。「今、受注管理システムを作ってるんです」「でも、出来るまで待てないから。」そんなある日、大阪のお客様からイベント出展のお誘いをいただきました。「助ネコみたいな小ぶりのシステムは珍しいから、ブースを出したら?」と。とても嬉しかったです。いざ大阪に行ってみると、やはり本格システムのブースだらけ。それらを目の当たりにし、「やっぱり、早く完成させたい…」と気がはやります。平塚に戻って、メンバーの一人が言いました。
「僕の夢はね、僕たちが作った助ネコが、いつか日本のEコマースのスタンダードになること!」「なれたらすごいですね!」「なるよ、きっと!」「なんか、武者震いしてきた!(笑)」みんな気持ちが高揚し、気合を入れなおして、モニターに向かったのでした。
超多忙で、システム導入は無理!
「某高額システムの説明会は派手だったよー。助ネコもいつまでもミニツールでなく、もっとでかいシステム作らないと!」「はい、ちょうど今作ってます!」そんなやり取りをした古参のお客様Yさんに、完成した受注管理を導入してもらう為、その日朝早く東名高速を名古屋に向かいました。『新しい助ネコを見せたらきっと驚いて、大喜びするだろうなあ…』期待を膨らませYさんのオフィスに入ると、普段と違い慌てふためいた様子のYさん。
顔を見るなり、「今日は無理。悪いけど帰って!」「??」理由はこうでした。その日(月曜)出勤すると、週末にメールやFAX、ネット注文が4千件も入っていたのです。どうも金曜日夜の人気番組に「時の人」が出て超超高視聴率になり、Yさんの商品はその番組中で紹介されたので、多くの人の目に触れたわけです。まさに経験のない注文量。Yさんの事務所中の電話がけたたましく鳴り響き、スタッフさん達全員が、右往左往していました。「見て、話を聞ける状況じゃない! 出直して!」「ちょっと待ってくださいYさん」「勘弁して。帰って!」「これだけの注文、どう考えてもシステムを入れないと…」「無理無理!」「いえ、やれます!絶対、今日助ネコを導入すべきです。大丈夫、とにかく私が今からセットアップします!
これ全部、助ネコで出荷しましょう! 私がやります!」「う~んう~ん。・・・わかった!そこまで言うなら、頼む!」それから、助ネコをセットアップし、データを取り込み、メールや入金の確認、出荷スケジュールを立て、本日分の出荷処理と、実データでデモンストレーションしながらの初期サポート(?)をし、夕方帰路に着きました。それから3日後、Yさんから飛び切り明るい声で電話が入りました。「ありがとう! 今日で、先週末に入った全部の受注処理が終わった。本当におかげ様だったよ!いやー、すごいねー、このシステム!」「それはそれは、よかったです、本当に。
私もお役に立てて、すごくうれしいです!」
日々の助ネコチーム④「そして誰もいなくなりそうだった」
ある年の1月、社内でインフルエンザが一気に広がりました。前日から咳をしていたA君が病院から帰って「皆さん申し訳ありません!インフルエンザでした!」ハッとして、みんな顔を見合わせました。昨日も今日もA君は各種打ち合わせに参加していました。翌朝、B君が「私も熱っぽい気が…」それを皮切りに、怒涛の発熱報告が始まったのです。数えると社員の2/3が欠勤。しかも対象はベテランと中堅組。無事だったのは、会議に出ていない若手のみ。
「大変だ!」社長が非常事態宣言をしました。これ以上感染を広げないように全員でマスクをし、加湿器を買い足しこまめに換気、消毒、ホカロン。毎朝全員にR1とユンケルが配られ、若手は「私達でやるしかない!」と腹をくくりました。そんな緊迫した状況が3日ほど過ぎると、A君とB君から熱が下がったと連絡が入りました。「まだ感染力はあるそうですが、もう働けます」「わかった、ありがとう。そうだ特別室を作ろう!」急遽会議室にパソコンを設置。解熱した社員が働けるラボが出来ました。
日を追うごとにラボには人が増え、活気さえ出てきました。中には、熱がまだ38度台なのに、「明日は、行かせてください」と言ってくる社員も。「無理しないで。もうだいぶ回ってきてるから」となだめると、「こんな時に、役に立てないなんて。。」と涙声。「そっ、そんなに会社が好きだったのかっ?(感動)」終わってみると、BCPの実践が出来て、社内の衛生対策が改善し、社員たちが結束し、素晴らしい体験だった!と思えたのでした。人間万事塞翁が馬。
日々の助ネコチーム⑤「謙虚さと…」
今でこそ入社後にする技術者のサポート研修ですが、最初の試みは、既にバリバリ開発していたプログラマーC君を誘って実験的に始めたのでした。
サポート担当「さっきのサポートはもっとこうしたほうがいいですよ。」
C君「いや、あれはこうだったので敢えてそうしたんですよ。つまり…」
サポート担当「いや、でもですね。ううっ…(論破されてそう。。)」
そこでC君に話したのが、助ネコ誕生時のあるエピソードでした。
その日、「贈答品で代引きはあるか?」という問題で、社内の開発の手が止まりました。「贈答品なのに代引きなんて、おかしいですよ」「本当に絶対にないと断言できる?」「常識的にないですよ。あると間抜けな感じ?」「でも、世の中に絶対はないよ」議論が堂々巡りして30分。「いっそ、お客様に聞いてみては?」「そうか、そうしよう!」というわけで、木乃幡さんに電話を掛けたのでした。
すると、「ああ、それ普通です。お盆なんかで実家に帰省するお客さんに多いですね。お土産を持って帰るのが重いので、代引きで実家に送って、自分が玄関先で受け取って、それをお母さんに手渡す、というパターンです。」「なるほど~(納得)。ありがとうございました!」「やっぱり、我々は素人なんだ。現場にいる人たちの話を、謙虚に聞いていかないとね!」「確かに…」C君は、神妙な顔つきで頷きました。あの日のメンバー同様。
今年、ほっこりしたことは?
「某イベントで『この赤いネコ知ってる!』と言われたこと。」
「訪問した取引先の方が、助ネコグッズを愛用していたこと。」
「人生初めて出張に行って、店舗様に直接『助ネコを入れて
いてよかった…』と言っていただき、ジーンときました。」
「ある店舗様から『こういう事できない?』と聞かれ、お答えすると『いつも問題を解決してくれてありがとう!』と言われ、嬉しかったです。」
「私は、ご契約店舗様2社から同時に『サポートが丁寧で、とにかく聴きやすかった』とアンケートにご返信いただいたのが、うれしかったです。」
「体調不良で1週間お休みし復帰した時、電話の度に店舗様から『体調大丈夫?』『体大事にしてね』『久しぶりに声聞けて嬉しいよ』等々、とても温かいお言葉やメールでの励ましを何社様からもいただき、本当に本当にうれしく、思わず涙が出てしまいました…」
「私が印象深かったのは、軽減税率の対応で不具合が起きた時、『助ネコさんも大変だね~』と、ご迷惑をかけたのに開発やサポートの私達を心配してくださる店舗様が何社もいて、なんて有難いんだろう…と。」
「消費税対応は、前回の8%になる時とは、対応範囲のボリュームがまったく違いました…。皆さん、協力してくれてありがとうございました。」
「10月の増税を前に、最後の最後まで、1円と格闘して真っ白な朝を迎えたのは、良い思い出です。」
「ああでもない、こうでもないと頭を悩ませながら、発注管理をリニューアルできたこともよかったですね。」
「個人的な話ですが、社員旅行の2日目に、何人かと故郷の温泉に行くことにし、途中、実家に立ち寄ったんですが、車から皆がわざわざ下りて両親に挨拶をしてくれて…。気恥ずかしかったですが、嬉しかったです。」
「ささやかな話ですが、私は毎年、助ネコカレンダーの下絵を書いていて、今回で助ネコが日本一周達成と知って、ちょっと感慨深かったです…。」
「それなら、もっとささやかですが、アイボにずっと教えていた『お手』ができるようになりました。」
「・・・うん、それは良かった。」
助ネコです④「proud of…」
「なんていい人!本当にうちのお客様って良い人ばっかり!」社内で感激の声が聞こえてきます。僕達がミスして変なデータを持ってきたりすると、お客様の誰かが「不具合があるよ」とすぐに教えてくれます。「朝から○○モールのデータが変なんですけど?」とか。開発の人達がすぐに直せるも、そんな風に教えてくださるお客様がいるからです。『ホントにすごいことだ!』と僕らも3匹で話しています。前に僕が大チョンボをしてご迷惑をかけて青くなったとき、「これからは気を付けて!」「それから、もっと助ネコを良くして!」と、逆に励ましていただきました。そんなとき、僕らも開発やサポートのみんなと一緒に胸がいっぱいになります。
沢山のお客様の声やアンケート、新しい機能の感想メール、いろいろなお手紙や差し入れ。社内で誰かが発表すると、しばし手をとめて思いを馳せます。「有り難うございます…」新しく会社に入った人は、お客様の温かさにみんな驚いていています。そういえば、よその会社の人達も「助ネコさんはお客様との距離が近いですね」とか「うちも昔は、御社みたいに牧歌的でした。」と言っていました。
いつも思うんです。全てのご契約いただいたお客様、お試しいただいたお客様との関りがあって、今の僕が在ります。もし、どこかで「助ネコいいね!」と言っていただけるなら、それはお客様お一人お一人が素晴らしいからです。僕らはすごく幸せです。僕を成長させてくれる素晴らしいお客様がいること、それが僕の一番の「誇り」です。これまでも、そしてこれからも。
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